ローマ会議

会議監督花井涼平(日吉研究会・老メン)
議題ローマ会議
(The Rome Conference)
議場国際刑事裁判所の設立に関する国連全権外交使節会議(ローマ会議)
(United Nations Diplomatic Conference of Plenipotentiaries on the Establishment of an International Criminal Court)
使用言語公式/非公式/文書=日/日/日
設定日時1998年6/15-7/16
募集人数33~40人程度
フロント会議監督:花井涼平(日吉研究会・老メン)
議長:湯ノ口慧(国立研究会・神メン)
報道官:佐藤茜音(日吉研究会・旧メン)
    重永剛介(駒場研究会・老メン)
秘書官:杉山あみ(四ツ谷研究会・神メン)
    宮崎真里佳(国立研究会・神メン)

本会議で会議監督を務めます、日吉研究会老メンの花井涼平と申します。

 以下は堅苦しい文章が続くので、軽い話を。この議題は、僕が旧メンの頃からやりたいと思っていた議題の候補の一つでした(まだ会議化できない議題は、2006年のレバノン情勢、中止となって消えた1980年アフガン情勢。あと南極条約の会議とか面白そうですね。関西大会の議題候補になった議題は後々話すかもしれません!)。なので、会議にできるということで、非常に楽しみです。

 フロントについても触れると、ちょっと話しかけにくい人が多いかもしれませんが、自発的に話すのが苦手な人たちなだけなので、気軽に話しかけてください。話しかけやすいような雰囲気作りは、相談のしやすさを生み出し、会議としても良い方向へ向かいますので、我々もそうした雰囲気作りを頑張ります!

 コンセプトについて説明させていただきますと、上述したような三つの要素は、言語化しにくい要素であり、かつ、模擬国連においてさらに活躍していくために必要な要素ではないかと考えているものになります。国際法の知識がなくても活躍されている方はたくさんいらっしゃいますが、国際法の知識を身につけることによって、議題を国際法の要素からみることができ、そのことによって取れる戦術の幅が広がります。そうして増えた戦術をどのように活用するのかと言ったことまで考え、そして会議本番に望めば、ただロジックだけ持ってきたが、うまく使えず終わることや、交渉が遅くなると言ったことは減ったり、会議後に反省しやすくなったりするのではないかと思います。

 私も新メンの頃に関西大会に参加したのですが、努力はしたとはいえ、まだまだ至らぬところがありました。本会議もなかなかにハードな題材を扱っていますが、自分が新メンだった頃何が欲しかったかなどと考え、新メンの皆さんにも楽しんでもらえるよう頑張ります。私が会議監督を務めた会議は、強化会議と五研新メン会議でして、今まで新メンと旧メンなりたての人を相手に会議を作っており、サポートはしてきたと思っているので、どんな方でも安心して参加していただけると思っています。

  本会議は、模擬国連において基礎となるような部分から発展となる部分までを包含し、それゆえに論点が難しく、広いと考えられます。しかし、議題に取り組んでくだされば、その分必ずリターンがあると思いますので、ぜひ会議が終わる瞬間まで取り組んでいただければ幸いです。

深謀遠慮〜全ての道はローマに通ず〜

深謀遠慮というのは、深く考えをめぐらせ、将来までの計画を立てるという意味です。会議戦略を練ってほしいという思いがここにこめられています。さらに、もっと大きな視点で、これから模擬国連人生をどう歩むかということも見つめ直してほしいと考えています。この会議を全国大会の一歩とし、その次に自分はどのようなスタイルで望んでいくのか、手本としていくのかについて考えてほしいです。

 サブタイトル「全ての道はローマに通ず」について、ローマ会議とローマが入った格言をかけただけだろと思われるかもしれませんが、ちゃんと意味はあります。皆様はぜひ、国際法を使うという「道」を「ローマ」というゴール、すなわち今会議における国益達成にまでつなげてください。国益達成のための道具は場合によりさまざまですが、国際法を交渉や議論において主張の根拠や合意形成の道具として活用することにより国益達成ができるということをここで学んでいってほしいのです。また、いわゆる模擬国連人生に思いを馳せたときに、皆様の出発点あるいは到達点にするつもりで、私はこの会議を作成しています。模擬国連を始めたばかりにとってはこの会議はおそらく最初の関西大会になるでしょう。私たちはこの会議で、どの会議にも通じるような模擬国連の基礎を学んでいってほしいと思っています。その一方で、模擬国連に親しんできた皆様にとって、この会議は自分の実力がどれほどのものなのかを腕試しする絶好の機会になっていますし、模擬国連に十分に通じた方や模擬国連生活をまもなく終えようとしている方にとっては、この会議は到達点の名と栄誉にふさわしい噛みごたえのある議題になっているでしょう。ぜひ、これまでの会議で培った全ての経験と知識を存分に弊会議につなげて、これまでのご自身の努力に報いてくださると嬉しいです。
長くなりましたが、以上のような要素を一言(正確には二言な気がしますが)に表しました。
先ほど簡単に説明しましたが、この会議には三つの柱が存在します。

一つは、国際法の入門と発展を体験していただくことです。この会議では、安保理とICCの関係、侵略とは何か、武力不行使原則、管轄権といった国際法の中でも、基本となるような概念でありながら、とても奥深いテーマが出てきます。こうしたテーマに、新旧メンの皆さんはこの会議で触れ、国際法の基本について知ることができると考えています。そして、老メン以上の皆さんは、ある程度は触れたことがあるテーマだと思いますが、そこからさらに、踏み込んで知識を深めて、以下のような戦略設計やロジックに落とし込んでいってほしいと考えています。

二つは、戦略設計の充実をさせることです。タスクにおいて、戦略設計の欄があることはよくありますし、メンターにおいて戦略について語られることもよくあります。しかし、かなり参加者に投げており、どのように戦略を立てるかと言った面はあまり述べられていないと感じます。戦略設計の曖昧さから、どこに力を入れるか、勝負するか、逆にどこで深入りしすぎないかと言った部分が曖昧になり、想定できない結果を生み出すことにつながるのではないかと考えています。そこで、戦略設計の立て方から皆さんと考え、今後自力で会議の全体図を把握した行動をしていってほしいと考えています。

会議が始まった瞬間から国益達成までの道筋について考え、軌道修正の仕方、何をするべきかを常に意識できるようにしてほしいです。

三つは、各代で異なったものを得てほしいということです。この会議では、かなり国際法を用いた議論が展開されると思います。しかし、新旧メンの皆さんは、あまりまだよく国際法を知らないかもしれません。そういった新旧メンの皆さんの中には不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、そうした方こそコンセプトに合致しています。何もわからない、まだよくわからないからこそ、本会議に出ていただき、国際法への理解を深めてほしいと考えます。理解すべき法が多いと思いますが、その中で、何に焦点を絞って理解をしていけば良いかの道標を提供していこうと考えています。そして、初めての関西大会であるので、上であげたようなツールや方法を身につけ、関西以降にある後半の会議へ挑んでほしく思います。

旧メンに対しては、新歓、前期と、運営や新メンへの指導に時間を割かれ十分に会議に挑めなかったでしょうが、関西でようやく本気で腰を据えて挑むことができると思うので、存分に取り組んで、自分の成長にあててほしいと考えています。また、秋以降は会議を作ったり、会議参加者の主な層であったりするので、関西で得られた刺激を生かしていってほしく思います。

老メン以上の皆さんは、今まで培ってきたスピーチや議論、交渉を行ってほしいと考えています。会議の流れを決めるような議論展開やグループ形成、自分の目指していたような会議展開でなくとも、柔軟に軌道修正をはかり、国益を達成していくように、まさに、場数を踏んでないとみせられないような素晴らしい会議行動を期待しています。このようにハードルをあげるようなことを言いましたが、我々フロントも、それができるようサポートしていきます。

議題解説

 みなさんが模擬する会議は、国際刑事裁判所(以下ICC)が設立されることとなった、「国際刑事裁判所の設立に関する国連全権外交使節会議(以下ローマ会議)」となります。会議自体は1998年6月15日から7月17日と一ヶ月ほどですが、常設の国際刑事裁判所の構想は、1948年のジェノサイド条約には既に現れていました。ローマ会議で採択された国際刑事裁判所ローマ規程(以下ローマ規程)が発効した2002年まで、常設の国際刑事裁判所は存在しなかったのです。本格的に国連が常設の国際刑事裁判所の問題を取り上げるようになったのは、侵略の定義が採択され、人類の平和と安全に対する法典案に関する検討が再開され、そして冷戦が終結した後でした。
 国際刑事裁判所設立において論点となったのは、様々な論点がありますが、今回扱う論点は、二つとなります。それは、「管轄権」と「侵略犯罪」です。
 議論の当初から問題となっていたのは管轄権です。管轄権が問題となるのは、ICCと国家、安保理との関係になります。主権国家が管轄権を行使し、犯罪者を処罰することは当たり前であるように思います。しかし、国家が管轄権を行使せず、訴追されるべき個人の刑事訴追を行われないことがあります。そうした場合、国際社会はどうすればいいのでしょうか。
 また、ローマ会議において解決しきれなかった問題として「侵略犯罪」が存在します。第二次世界大戦後、ニュルンベルク憲章や極東国際軍事裁判憲章において、「平和に対する罪」が規定され、その罪は「侵略犯罪」と対応します。一方で、「侵略」の概念は規定されず、1974年に「侵略の定義に関する決議」が総会で採択されます。それでは、ローマ会議においても、侵略の定義をローマ規程にそのまま導入され、侵略犯罪が規定されたのかというとそうではありませんでした。いったいなぜでしょうか。
 今あげたような論点が「面白い」と思った方は、きっとこの議論を楽しめると思いますので、ぜひご参加ください。まだあまり面白いと思わなかった方は、ぜひコンセプト解説もお読みください。

 

論点解説

大論点は2つ設定しております

大論点① 侵略犯罪について
 侵略犯罪はローマ規程準備委員会の段階でも重要な犯罪事項として考えられていました。しかし実際に採択されたローマ規程には、規程の対象犯罪の一つとして含められたものの、その定義や管轄権の行使などの詳細については一切言及されませんでした。
議論の主なポイントとなるのは以下の2点です。

◯侵略行為・侵略犯罪の定義 
侵略犯罪を規定犯罪に含めることについては、一部の国を除き多くの国に支持されましたが、その定義については激しい議論が交わされました。侵略犯罪の定義にあたっては、何が侵略行為に当たるのかという定義を行うことが必要となります。侵略行為の定義はこれまでにも長年議論されており、ローマ会議でも過去の成果を踏まえて議論されました。その中でも特にローマ会議で参照されたのは、第二次世界大戦後の軍事裁判のあり方を規定した「ニュルンベルク憲章」と1974年に国連総会で採択された「侵略の定義に関する決議」です。これらを踏まえてローマ会議準備委員会では3つのオプションが示されました。
その中でも「侵略の定義に関する決議」第1条と第3条のリストをそのまま援用し、犯罪行為の具体的列挙方式を採用したオプション2と、侵略行為の抽象的一般的な定義を目指したオプション3が多くの国に支持されました。これらの状況を踏まえ、各国の立場からどの定義が相応しいかについて検討をしていただきます。

◯安保理の役割
 もう一つの論点として挙げられるのが、国連憲章39条に基づき侵略を認定し、必要な措置を講じられる安保理の権限と侵略犯罪の訴追との関係です。これまで国連憲章に基づき侵略行為の認定や対処は安保理によって行われてきました。しかし政治的な機関である安保理の決定が、司法的機関であるICCの決定に影響を与えてはならないという懸念が一部の国からあがりました。侵略行為・侵略犯罪の認定にあたって安保理はどういった権限を持つべきなのか、ICCと安保理との関係はどういった形になるべきなのかについて検討を行っていただきます。

大論点② 管轄権について 
 ローマ規程の主な目的はICCを設立することにあります。この大論点ではICCがどういった権限を有するのか、またどういった条件でどういった対象に権限を行使できるのか、について検討していただきます。
条文によって態度は異なりますが、独立した裁判所、強力な裁判所の設立を求めた国家は、ICCの広範な管轄権を支持する一方で、国家主権を重んじる国家はICCに過度な権限を持たせることに否定的な見解を示しました。
具体的な小論点の設定やどの条文を扱うのかについてはまだ確定はしておりませんが、争点としては主に以下のものが想定されます。

◯補完性の原則 
 ローマ規程以前の国際的刑事裁判所が国内裁判所の管轄権を排除、あるいはそれに優位して管轄権を行使してきたのに対して、ICCでは国内裁判所の管轄権を尊重し、それを補完する存在であると位置付けました。これを補完性の原則と呼びます。補完性の原則を採用することについては各国で大枠合意に至っていますが、この原則をどの程度重視するかについては各国で見解が分かれています。国家主権を重視する国家はこの原則の重要性を訴え、ICCに広範な権限を持たせることに反対しました。

◯管轄権の前提条件 
 この論点ではICCが捜査及び裁判を開始できるための前提条件について議論を行います。具体的には裁判を開始するまでにどの国家の同意を取る必要があるかという点が重要となります。ICCは国際犯罪について対処する必要があることから関係国の同意を介さずに裁判を行えるという普遍的管轄権を主張する立場、国家はローマ規程の締約国となった段階で中核犯罪の管轄権を受け入れるべきという自動的管轄権を主張する立場、対象犯罪ごとにそれぞれの国家がICCの管轄権を受諾するか判断するOpt-inを主張する立場など様々な見解が示されました。また付随してローマ規程の非締約国の立ち位置に関しても議論が紛糾しました。

◯安保理との関係 
 侵略犯罪についてだけでなく、全体的な管轄権行使に当たっても安保理との関係は議論されました。まず1点目は安保理による付託です。安保理がICCへ捜査及び裁判を開始するように当該事態を付託できるか否かという点が議論されます。実際に採択されたローマ規程では安保理が事態をICCに付託する場合には、国家への同意を必要とせずに付託が可能となり、この点がローマ会議の際にも重要なポイントとなりました。2点目は安保理による審議の停止及び延期です。安保理が審議中の問題に対して裁判所が独自に行動することを防ぐために、安保理がICCの捜査や裁判を停止できるかという点が議論されます。
独立した裁判所を求める国や安保理の権限に懐疑的な国は、安保理の権限拡大に反対しました。

◯検察官の権限
 
ICCの内部には裁判開始前に事件について捜査する検察官が存在しています。この検察官にはどの程度の裁量が認められるのかについての議論が必要です。独立かつ強力な裁判所を求める国々は検察官による自発的捜査権を認めましたが、ICCに過度な権限を与えることに否定的な国々は、あくまでも国家による同意のもとで検察官は捜査を開始できるべきだと主張しました。

国割

国割希望としてお選びいただける国は、以下の通りになります。

Afghanistan, Armenia, Argentina, Australia, Belgium, Brazil, Canada, Cameroon, China, Croatia, Cuba, Czech, Egypt, France, Germany, India, Indonesia, Iran, Italy, Japan, Kenya, Libyan Arab Jamahiriya, Mexico, Namibia, New Zealand , Norway, Russia, Republic of Korea, Slovenia, South Africa, Syrian Arab Republic, UK, United States

※参加者数次第では変動します。
※必ずしも希望通りにならないことにご注意ください。
※ペアでもシングルでも構いません。

 

国割選びのポイント

 <選ぶ前に>

 国割を選ぶ方法としては、二通りほどあると思います。議題にある程度馴染みがある方であれば、国紹介を読んで、自分のやりたいことと結びつけるか、もしくは、興味をもった国を選んでいただければ良いと思います。もう一つの方法としては、自分が何をしたいか、何を克服したいか、伸ばしたいかといったことをまず考えていただき、それをフロントに伝えることです。この方法は、議題にあまり馴染みがない人、もしくは、達成したいことを達成することをメインに考えている方が当てはまると思います。アプライ段階で、どの国がどのようなことをやれるかを完璧に捉えることはなかなか難しいことだと思いますので、ぜひこの方法も検討してみてください。
 また、国割の相談(いわゆる国割メンター、事前メンター)も受け付けております。Twitterなどでフォームを配布しますので、そちらからお申し込みください。
 国としては、30カ国以上から選べますし、多くのニーズに答えられると思いますので、安心してアプライしてください。

<国割紹介>

詳しい資料は別途配布予定なので、それも参考にされたい。また、グルーピングは、会議監督が資料を参考に、国割を考える上で参考になるだろうということで独自に作ったものであり、あまりグルーピングに囚われず考えてもらいたい。

・常任理事国(P5)
China, France, Russia, UK, United States  
 これらの国々は、大国と呼ばれる国々であり、周辺諸国や世界中で介入を行ってきており、侵略犯罪に対して、消極的な態度を取る国々である。また、安保理の権限を強く保ちたい国々である。アメリカやイギリスは管轄権に関して提案を行っている。
 安全保障理事会の常任理事国であり、大国として周辺諸国や世界中で介入を行なってきた国も存在する。安保理の常任理事国であることから、裁判所における安保理の権限を強く主張しており、侵略行為の認定においても安保理の優位を示している。管轄権の行使については見解が分かれており、裁判所の管轄権拡大を主張する英仏と裁判所の管轄権拡大に消極的な米露中に分かれている。

・EU及び北欧グループ
Belgium, Germany, Italy, Norway
 EUに所属する国々で、裁判所設立へ向け強く牽引する国も存在する。裁判所の広範な管轄権を認めていく姿勢である一方で、常任理事国と関係が深い国々も多いことから、安保理の役割に配慮した提案を行っており、現実的な裁判所設立を目指す国々である。

・旧社会主義国及び旧ソ連邦構成(ロシアは除く)グループ
Armenia, Czech, Slovenia, Croatia
 冷戦期にはソ連の影響下に置かれていた、あるいは社会主義をとっていた国々である。過去にソ連による介入を受けたり、近隣諸国から侵略を受けたりしていることから、侵略犯罪に関して強い関心をもち、裁判所が国家に対して独立していることを求める国々である。

・アジア諸国
Afghanistan, India, Indonesia, Japan, Republic of Korea
 アフリカと同様、侵略を受けた国が存在し、また侵略を行ったことがある国も存在するなど、グループ内でも多様なスタンスが存在している。裁判所設立に向け、韓国は管轄権に関して提案を行っている。アフガニスタンは当時、タリバンが国土の大半を支配しているものの、国連へ代表を派遣しているのは、旧政権側である。
アフリカと同様、侵略を受けた国が存在し、また侵略を行ったことがある国も存在するなど、グループ内でも多様なスタンスが存在している。
日韓が大国と途上国との意見調整を行ったのに対して、インド、インドネシア、アフガニスタンは国家主権の保護を重視した独自の主張を粘り強く主張した。

・オセアニア及び北米グループ
Australia, Canada, New Zealand
 LMG (Like Minded Group)と呼ばれる、国際刑事裁判所設立を牽引するグループの中でも中心にいる国々である。豪加は強い裁判所を求める一方、P5も考慮に入れた現実的な裁判所設立を目指している。
オーストラリアは、安保理の権限にも配慮した、EUに近いような立場をとる一方で、NZは、より強い裁判所を目指す立場をとっている。カナダは、会議において、最も中心的な役割を果たした国である。
カナダは、規程の成立へ向けて最もイニシアティブを取った国の一つである。

・中南米諸国
Argentina, Brazil, Cuba, Mexico
 中南米諸国は、国際法において先進的な国々であり、また、今回の国際刑事裁判所設立の動きは、元々、麻薬犯罪に悩まされていた中南米諸国が提起したものであるため、独立した裁判所設立に対して積極的な国々である。冷戦期、軍事政権が支配していた国も存在するが、会議時には倒れ、民政移管が果たされている。

・中東諸国
Egypt, Iran, Libyan Arab Jamahiriya, Syrian Arab Republic
 中東諸国は過去に侵略を経験した国々が多く、侵略犯罪の規定犯罪化を強く主張している国々である。一方で国家主権を重視している国が多く、裁判所の独立した権限や安保理の権限に否定的な見解を持つ国が多い。
 また、アラブ諸国(エジプトは除く)とイランは、共同で侵略犯罪に対し提案を行っている。

・南部アフリカ諸国
Namibia, South Africa
 これらの国々は、南部アフリカ開発共同体(SADC)に所属している国々である。SADCは共通して主張や提案を行っており、独立した国際刑事裁判所の設立を求めて共同で行動を行なっている。ナミビアは、南アの支配を受け、また、南アはアパルトヘイトから脱した国であり、国際犯罪の不処罰を打開すべく権限の強い裁判所設立を目指している。

・その他のアフリカグループ
Cameroon, Kenya
 アラブ諸国でも、南部アフリカ諸国にも属さない国々である。独立した裁判所を求めているが、各国によって立場は異なる。カメルーンは、ナイジェリアより侵略を受け、侵略犯罪について積極的に提案を行った。ケニアはアフリカ諸国の紛争仲裁を積極的に行っており、国家のもつ権限関係においてバランスの取れた裁判所設立を主張した。

 

◯会議行動のすすめ
・グループとして一丸となり主張を展開していく国(EU,中東,SADCでそれぞれスタンスは異なります)
⇒Iran, Libyan Arab Jamahiriya, Syrian Arab Republic, Namibia, South Africa, Belgium, Germany, Italy

・独立かつ強力な裁判所設立へ向けて、積極的な主張を行っていく国
Argentina, Brazil, Armenia, Slovenia, Croatia

・劣勢でありながらも、独自の立場から自国の主張を貫いていく国
China, Russia, United States, Afghanistan, India, Indonesia, Mexico, Cuba

・各国間の意見調整を行いつつも、着実に自国の利益を守っていく国
⇒France, UK, Australia, Canada, New Zealand, Norway, Japan, Republic of Korea, Cameroon

・会議全体の趨勢を見極めながら、随所随所で主張を行っていく国
⇒Egypt, Kenya, Czech

会議の特徴

 特徴としては、①リサーチや交渉など、実際に国益を達成する手段の「使い方」について考えられる②模擬で扱う国際法に触れられること③それぞれの国がちゃんと役割をもった国割④フロントからのサポートがあげられます。 ①は、会議に臨む前に、リサーチやロジック形成といったことはすると思いますが、どのタイミングで発言を行うのか、どの段階で文言提案を行うのが効果的かなどの、使い方まで臨むことまでできている人はそう多くないのではないかと思います。しっかりと、全体像を予測し、どのタイミングで何を使うかといったことを考え、「予想外」をなくしていきましょう。また、ちゃんと会議の戦略を練ることで振り返りをしやすくすることも目標としています。

 ②は、武力不行使原則や管轄権といった模擬国連では、よく触れるような、かつ、奥深いテーマとなります。新メンの皆さんは、1年生の夏の時期に触れることができ、秋以降も役立つものとなりますし、旧メン以上の皆さんは、さらに深められると考えています。

 ③は、多くの国がちゃんと独自の背景を持っているということです。募集予定の国数は30以上と比較的多めですが、、「侵略」「管轄犯罪」「安保理との関係」といった各国によって独自性が出やすいテーマを扱っていることから、独自のスタンスを持った国が多く存在します。新メンであっても、独自のスタンスを持ってちゃんと行動していかないと国益を勝ち取れないような、やりがいのある国をやることができます。

 ④は、会議前から会議後まで手厚いサポートを予定しています。会議前においては、希望者とは国割希望の相談から始め、会議準備を進めていくにあたっては、自分で情報を集め、ロジック形成・戦略設計が自分でできるように、例えば、複数あるタスクから、自分にあったタスクを選んだり、メンターでの誘導によってサポートしつつ、フロントだからこそ持つ豊富な情報提供を使い分け、サポートしていきます。会議後は、希望者とは、レビューメンターを実施し、会議に臨んで終わりという風にはしないようにして、次の会議に活かせるような橋渡しを支えていきます。

 

求めるデリ像

 本会議では、自立して会議に取り組む意思がある方を求めています。フロントからのサポートがあるので、アプライ時点での能力は問いません。本会議に参加することが決まってから会議が終わるまで、会議準備に取り組むという意思がある方であれば、どなたでも歓迎です。

 会議に臨むまでに、皆さんには、多くの論文や本、議事録に目を通すという作業、そこからロジックや文言作成、戦略策定までやっていただくので、長く、時には難解な作業であると思われるので、それについて考える意思が必要となります。

 会議に臨む前に、参加者の皆さんには、ペアであっても、ペアに依存せず一人で会議準備に取り組み、国際法などの知識をインプットし、会議全体を俯瞰して、会議中今自分がどうすればいいかを理解しているようなデリになっていただけることが望ましいです。

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