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ウィーン宣言及び行動計画
議題・論点解説
ウィーン宣言及び行動計画は、1993年6月にオーストリア・ウィーンで開催された世界人権会議において、コンセンサスにより採択されました。
第二次世界大戦がもたらした未曾有の惨禍への深い反省から、1948年に国連で「世界人権宣言」が採択されました。これを契機に、国際人権規約、拷問等禁止条約、女性差別撤廃条約、難民条約など、さまざまな人権条約が制定され、国際的に人権保障の機運が高まりました。
世界人権会議が開催された1993年は「世界人権宣言」採択から45周年にあたり、また国連が定めた「世界の先住民の国際年」にも当たる節目の年でした。しかし、冷戦構造の崩壊に伴い東西対立が解消される一方、ボスニア・ヘルツェゴビナをはじめとする各地で紛争が激化し、南北間の経済格差も拡大していました。このような混沌とした状況の中で、これまでの国際人権分野における進展を振り返り、国際人権保障システムのさらなる強化を検討・提言することを目的に、世界人権会議が開催されました。
混沌とした当時の世界情勢を反映するかのように、世界人権会議では南北間の人権観の違いや様々な文化の違いが浮き彫りとなり、議論は平行線をたどりました。その結果、会議は最終日まで難航し、「会議は踊る、されど進まず」といった状況に陥りました。しかし、こうした対立の中でも双方の妥協が図られ、最終的にコンセンサスによる採択に至ったのが、ウィーン宣言及び行動計画でした。
争点
1.人権の性質
争点は①人権の普遍性、②人権の不可分性、③人権の非選択性、④人権の促進・保護が国際社会の「正当な」関心事なのかの4点です。人権は誰に適用されるのか、人権には何が含まれるのか、人権はどのような時に適用されるのか、という一般的な人権の”性質”を議論します。これらの争点は互い密接に関係するだけでなく、発展の権利や国連人権高等弁務官の論点に影響を与え、ウィーン人権宣言及び行動計画の根幹をなす重要な論点です。
2.発展の権利
発展の権利は、1986年に「発展の権利に関する宣言」として採択されたものの、権利の内容やその主体が不明瞭なだけでなく、確立された権利であるかどうかという前提すら国際社会でコンセンサスが取れていない状況でした。本会議においては「宣言内に盛り込むかどうか」すらも争点となり得ます。それは途上国と先進国という立場も利害も全く異なる国同士の対立であるが故であり、その対立の何らかの「解」を見出すという極めて難しい問いに向き合うことになる論点となっています。
3.国連人権高等弁務官
第二次世界大戦後、国連は情勢とともに悪化してきた人権問題に対応する必要性に駆られましたが、幾多の人道危機を食い止めることはできませんでした。その対策として各国は、個人が国際機関や各国の対策方針をサポートする仕組みを希求し始めたことが高等弁務官の始まりです。しかし、個人に多大な権限を与えることに懸念がある諸国との対立は続き、本会議に至りました。理想論では語れない、いわゆる人権保護の”現実問題”を突き付けられる論点となります。
フロント
会議監督
河内百々|早稲田大学文化構想学部3年|早稲田研究会|老メン
副会議監督
加悦成晃|早稲田大学基幹理工学部3年|早稲田研究会|老メン
議長
岡部泰大|横浜国立大学経済学部3年|日吉研究会|老メン
秘書官
鈴木帆乃佳|慶應義塾大学商学部3年|日吉研究会|老メン
秘書官
橘川美緒|早稲田大学政治経済学部3年|早稲田研究会|老メン
秘書官
田端開|慶應義塾大学法学部政治学科3年|日吉研究会|老メン
秘書官
油井虎之介|東京大学法学部3年|駒場研究会|老メン
会議詳細
議題
ウィーン宣言及び行動計画(Vienna Declaration and Programme of Action)
設定議場
世界人権会議 起草委員会
設定日時
1993年6月14日~25日
使用言語
公式討議:日本語
非公式討議:日本語
成果文書:日本語
募集人数
25~30名程度
参加形態
シングル又はペア
*ペアでの参加を希望される場合、アプライフォームにペアの名前を記入すること
Stairs
模擬国連はいわゆる「論破ゲーム」ではありません。ただ単に論破することは国益達成に繋がらないことは自明でしょう。しかし模擬国連は単なる妥協、国益を軽視した「合意形成ゲーム」でもありません。合意は目的ではなく国益達成のための手段であるべきだと考えております。当会議で目指すのは自国益、そして合意形成を両立させたものー単なる論破でも、単なる妥協でもなく、それらを超越した高次のものを追求するためのStairs≪階段≫ー
そしてその「Stairs」を上るためにはどのような手段を取ればよいのか…私たちは「公式討議→モデ/インフォーマル→アンモデ/コーカス→合意形成」という模擬国連のベースとなる型を改めて提示することで、それらを国益達成のための「手段」として捉えてもらい、各デリがこの「手段」をどう使うかを突き詰めて考える場所を築くべく、当会議を作っています。
当会議では、人権の普遍性を主張する国と、人権の相対性を掲げる国との対立、さらには国連人権高等弁務官の形態をめぐる各国の意見の相違など、複雑な対立構造が存在しています。このような混沌とした状況を打開するために必要なのは、単なる論破や単なる妥協ではありません。むしろ、それらを超越し、より高次の次元を追求するための「Stairs」を築くことこそが、求められているのではないでしょうか。
・対立構造が分かりやすい
ウィーン人権宣言及び行動計画は発展途上国vs先進国という南北対立がベースである点で対立構造が明確であり、事前に数多くの地域会合のもとに会議が行われているために多数のグルーピングがわかりやすく存在しています。そのため担当国のスタンス設定に時間がかからないため、会議戦略を十分に練れる時間を確保することができます。
・コンセンサス
合意形成を常に意識しなくてはコンセンサス採択できない状況の中でモデ/インフォーマル、アンモデ/コーカスという「手段」を使ってどのように自国益を確保するか、当会議はコンセンサス採択であるため、自国益と合意形成の両立を意識することが可能です。
・自由度の高い会議設計
当会議では公式討議、モデ/インフォーマル、アンモデ/コーカスという手段の他にプレスを設けています。世界人権会議では約1500のNGO団体が会議に参加し、NGOの行動やプレスは会議の趨勢に影響を与え、ウィーン人権宣言及び行動計画の採択に大きく貢献しました。しかし、模擬国連では上記のようなNGOによる外圧や議場の外側、すなわち国際情勢の動きを議場内に反映させることが難しいという課題があります。そこで当会議では、プレスを通じて「大使である自分自身の行動が議場外の国際情勢に影響を与える」という実感を持っていただくことを目指しています。さらに、プレスという「手段」をどのように活用すれば、自国の利益の達成と合意形成のバランスを取れるのかについて、戦略的に思考を巡らせてほしいと考えています。
・手厚いフロントサポート
当会議ではフロントサポートを通して自国益と合意形成の両立に向けて「手段」をどのように使うべきかお伝えしていきます。具体的には、タスクにおいてモデ・アンモデをどう活用するか・どう接続するかを常に立ち返るような設問を設けたり、メンターや勉強会を通じて、モデ・アンモデをどのように使って国益達成するか、会議戦略のいろはを提供する予定です。さらに、初回メンターやタスクを通じて、過去および現在の模擬国連との関わり方を言語化し、勉強会では全員で模擬国連について振り返る機会を設けます。自らの模擬国連観を相対化し、模擬国連との向き合い方の軸を築くことで、模擬国連を続ける上での道標のような会議を目指しております。
会議の特徴については広報を通じて詳しくお伝えしていきます。各種SNS(Instagram、X)をご参照ください。
後日公開予定
当会議は会議の多寡を問わず、新メンから神メンまですべての参加者を歓迎します。
特に以下に当てはまる方に是非ともアプライして欲しいと考えております。
・コンセプト「Stairs」に共感してくれた人
当会議では単なる論破でもなく、単なる妥協でもなく、自国益の達成と合意形成を両立させるために公式討議、モデ/インフォーマル、アンモデ/コーカスという「手段」をどのように使うかを突き詰めて考え、実践することを目指しております。模擬国連において国際協調を意識しすぎて、自国益を得ることができなかった…自国益に固執するあまり、相手を論破したり合意を見据えた交渉ができなかった…このような経験をした人はぜひ当会議に参加して、自身の課題に向き合い、過去の自分を超え、これからの模擬国連で立ち戻れる会議にしませんか。
・模擬国連との向き合い方に軸を持ちたい人
模擬国連を続けていく中で、挫折を経験することがきっとあると思います。今、このHPを見ているあなたも、模擬国連に対して悩んだり、壁に直面しているかもしれません。模擬国連を続ける中で挫折を乗り越える方法ーそれは模擬国連との向き合い方に軸を持たせることだと思います。当会議で模擬国連に対して、一度立ち止まり、振り返り、そして次の一歩を踏み出してみませんか。
皆さんこんにちは。当会議で会議監督を務めます、早稲田研究会の河内百々と申します。本大会および当会議のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
この挨拶を読んでいるということは、関西大会への参加や当会議への応募を迷っているのではないでしょうか。すでにコンセプトや会議の特徴、議題を通じて、当会議が何を目指しているのか十分わかったと思うので、この挨拶では「模擬国連との向き合い方」について会議監督の原体験を絡めてお話ししたいと思います。
突然ですが、皆さんは模擬国連が好きですか? なぜ続けているのでしょうか?私は模擬国連が好きと即答することは残念ながらできません。大使として自分の弱さを痛感したとき、模擬国連の意義を見失ったとき、何度も辞めたいと思ったことがあります。では、なぜ今も続けているのか。 それは、議論や交渉を通じて対立が合意へと変わる瞬間、自分の行動が会議の流れを左右する瞬間、そして練り上げた戦略が功を奏し、国益を達成できた瞬間など、模擬国連における一瞬一瞬の楽しさが辞められない理由だと思います。
この挨拶を読んでいる方の中には、模擬国連を続けるべきか悩んでいる方もいるかもしれません。「模擬国連に対する向き合い方の道標をつくる」―― これが、私たちの原点です。模擬国連に悩んでいる人も、そうでない人も、当会議を通じて模擬国連に対して、一度立ち止まり、振り返り、そして次の一歩を踏み出せる。そんな場を提供したいと考えています。コンセプトでもフロントメンバーでも議題でも当会議にビビッと来たら、是非アプライ前メンターでの個別相談や当会議へのアプライをしてみてください。勇気のある一歩があなたの模擬国連人生を変えるかもしれません。フロント一同、あなたの参加をお待ちしております。
早稲田研究会老メン 河内百々