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グローバルな発展と多様性のための移民統合会議
議題・論点解説
グローバルな発展と多様性のための移民統合会議
Migrant Integration for Global Development and Diversity
現代社会において、移民統合は国際社会の持続的発展と多様性の促進において極めて重要な課題となっています。グローバル化の進展に伴い、各国は経済的・社会的な観点から移民を受け入れる機会を増やしてきました。しかし、その一方で、移民の受け入れ政策や社会統合の方法は国ごとに異なり、多くの国が国内の利害関係や政治的要因による課題に直面しています。
特に近年、各地で権威主義の台頭や排外主義的な動きが強まり、移民政策を巡る議論が活発化しています。例えば、アメリカではトランプ政権時の移民政策の厳格化に伴い、メキシコ国境における壁の建設や移民の親子分離政策などが国内外で批判を浴びました。また欧州においては、シリア紛争に伴う難民流入が2015年以降急増し、ドイツが当初寛容な受け入れ政策をとった一方で、ハンガリーやポーランドなどでは難民受け入れ拒否や厳しい国境管理政策がとられ、EU内で政策の分断が生じました。さらにフランスでは、移民・難民の社会統合の遅れが貧困地区における治安問題やテロリズムとの関連性が指摘されるなど、統合政策の実効性が問われています。
移民政策を巡るこうした動向を踏まえ、本会議は、各国が直面する課題を共有し、持続可能かつ包摂的な移民統合の方策を多角的に検討する場を提供するものであります。
移民統合に関する主要な3つの論点
※ 立案する政策や当日議論の論点をこれらに制限するわけではありませんが、移民統合に関して議論が予想される事柄を大きく3つに分類しました。
- 文化的側面
移民・難民の増加に伴い、文化的多様性が広がる中で、多様な文化背景や宗教、言語が共存できる社会のあり方が問われています。具体的には、宗教的慣習や行事の尊重、公共空間や学校での文化・宗教的配慮の仕方が重要となります。また、異文化間の誤解や衝突を防ぐため、文化交流を促進し、移民・難民が自己のアイデンティティを維持・形成できる環境整備や、コミュニティづくりの支援策も論点となります。
議論のポイント
- 異なる文化・宗教的背景を尊重しつつ、摩擦を避ける政策とは何か
- 公教育や公共施設での文化的配慮の具体的方法
- アイデンティティやコミュニティ形成を促す支援の具体策
- 経済的側面
経済的側面では、特に高度人材の流動性(頭脳流出)、労働市場への影響、社会保障・インフラへの負担などが重要な論点となります。一方で、高度人材の流出は出身国の経済損失を引き起こす反面、受け入れ国には経済的利益をもたらします。また、高齢化や人口減少が進む国では移民が労働力不足の解消に貢献しますが、移民受け入れによる失業率増加や社会的摩擦、賃金水準の低下などの課題も存在します。
議論のポイント
- 人材流出と経済効果のバランスの取り方
- 移民労働力の活用方法・労働市場での調整
- 社会保障費やインフラコスト増加への対応策
- 社会的側面
社会的側面の論点は教育格差、社会経済的差別、公共の安全と社会的安定など、移民が社会に統合される過程で生じる課題に焦点を当てます。特に教育環境の不平等や言語的障壁は、社会的な格差を生み出す要因となり、さらにはヘイトスピーチや偏見、不法滞在・不法労働など治安面の課題も発生します。政治参加や地域社会への参加促進は、社会統合と安定を支える重要な要素となります。
議論のポイント
- 多文化環境における教育の充実策
- 社会経済的格差の縮小と差別解消政策
- 治安維持と人権保護のバランス
- 政治的・社会的参加促進の具体策
フロント
会議監督
藤原碧海|早稲田大学政治経済学部|早稲田研究会|老メン
会議監督
平林瑞己|早稲田大学政治経済学部|早稲田研究会|老メン
議長
林陽菜|東京外国語大学国際社会学部|国立研究会|老メン
セク長
前坂海英|上智大学法学部|四ツ谷研究会|老メン
秘書官
大野いちこ|東京外国語大学国際社会学部|国立研究会|老メン
秘書官
玉岡柚子香|東京大学工学部|駒場研究会|老メン
会議詳細
議題
グローバルな発展と多様性のための移民統合会議 – Conference on Migrant Integration for Global Development and Diversity
設定議場
国連総会本会議 – General Assembly Plenary
設定日時
2025年8月27日~29日
使用言語
公式討議:日本語,英語
非公式討議:日本語
成果文書:日本語
※ 本会議では、公式討議を「日本語または英語」の選択制で実施いたしますが、英語でのスピーチは、「実際の外交交渉に近い体験ができる」「多国間の共通言語を実践的に使う訓練になる」「国際文書や専門用語への理解を促進できる」という魅力があります。英語でのスピーチに挑戦してみたい方を全面的にサポートするため、英語に不安がある方でも安心して挑戦できるような体制を整えています。もちろん、日本語でのスピーチも歓迎しますので、ご自身が望む言語で参加し、活発な議論を楽しんでください。私たちの会議を通じて、言語の壁を越えた真の国際交流と外交交渉の醍醐味を感じていただければ幸いです。
会議参加国数
20〜40カ国
募集人数
30〜40人
参加形態
ペア推奨・シングルでの受付も可
※ 想定論点の多さにより、ペアでの参加が望ましくはありますが、シングルでの参加も妨げません。シングルでも模擬しやすい国をご用意しておりますし、フロントのサポート体制も充実しているため、シングルでの挑戦もお待ちしております!また、ペアの相手をマッチングしてほしいという場合の対応もいたします!
それぞれの大使の希望に応じて、シングル・ペアを割り当てる予定ですので、ぜひアプライ前メンターでお話ししましょう!
Agora
1. 伝えたいメッセージ
「Agora(アゴラ)」は、古代ギリシャにおける公共の広場を指します。市場や集会所として機能すると同時に、自由な議論や情報交換の場でもありました。このアゴラの精神は、民主主義の発展に寄与し、多様な立場を持つ人々が対話を通じて理解を深める場として重要な役割を果たしました。
本会議は、政策立案を通じて「対話」の重要性を強調することを目的としています。そのため、会議設計において、Agoraのような「異なる背景や立場を尊重しながら共通の理解を築く自由な対話の場」を実現することを目指しています。我々フロントメンバーはこのコンセプトを通して、デリが「対話を通じた相互理解の重要性」を実感し、それが統合や協力の基盤となることを伝えたいと考えています。
2. 議題との関連性
古代ギリシャの歴史を振り返ると、中央アジアからインド=ヨーロッパ語族の民族が移住し、その影響がギリシャ文化の形成に大きく寄与しました。この背景は、「移民の貢献」というテーマと密接に関連しており、現代における移民排斥の風潮に対する一つのアンチテーゼを提示するものです。移民を単に「他者」として排除するのではなく、彼らが社会に果たしている役割や貢献にも目を向け、多角的に状況を捉えることが、移民問題を真に解決するために必要であると考えます。
また、ソクラテスをはじめとする古代ギリシャの哲学者たちは、対話を通じた思考の深化を重視し、さまざまな社会的・政治的課題について議論を展開しました。Agoraに集った市民、外国人、移民は、対話を通じて互いの理解を深め、社会の統合を図る重要な役割を果たしていました。この形態は、まさに本会議の議題であるintegration(統合)の本質と一致するものです。
- 政策立案型
本会議の特徴は、現代の国際社会が抱える課題に対して具体的な政策を考案する「政策立案型会議」を採用していることです。これは、世界最大級の模擬国連会議である全米大会で採用されているスタイルであり、現在の日本模擬国連で主流の会議形態(自国 vs. 他国)とは異なり、国際社会が一丸となって社会問題への解決に立ち向かうという視点(国際社会 vs. 国際問題)で議論を進めます。そんな政策立案型会議をより多くの方に体験してもらうべく、本会議では、政策立案型会議のフローを関西大会仕様に最適化し、日本で主流な会議形態のエッセンスも取り入れながら、対話を重視した設計を施しています。そのため、模擬国連経験者でも未経験の方でも、新鮮で充実した経験を得ることができます。
今回の議題である移民統合にまつわる問題は、国や地域によって立場や政策が大きく異なるため、議論の過程で意見の対立が生じることもあるでしょう。しかし、その違いこそが本会議の醍醐味です。対話を通じて共通点と相違点を洗い出し、互いに納得のいく政策や決議案を模索することで、多様な視点が交わる意義深い議論が生まれます。本会議の魅力は、皆さんのアイディアを存分に活かしながら、より良い社会の実現に向けて建設的で実践的な議論を深められる点にあります。
- 充実したサポート体制
アプライ前からレビューまで一貫して、大使が「模擬国連のあり方」や「自分の成長したいポイント」を意識し、会議を通じてそれを実現する場を提供します。そのために、会議を経て大使が新たな価値観や自分に出会えることを目標に、充実したサポート体制を整えています。
Background Guideでは、議題や論点を解説するだけでなく、大使が当日の議論の進行をイメージしやすいよう、政策立案の基礎知識や議論の進行フロー、重視すべき価値観を明示し、リサーチの指針を提供します。
勉強会(録画配布付き)では、政策立案型会議のフローやノウハウ、議題について解説し、誰一人取り残さずにすべての大使が準備を進めやすい環境を整えます。
メンター制度では、それぞれのニーズに合ったサポートを提供します。政策立案のメンターを経験してきたフロントメンバーですので、安心して会議準備に臨んでいただけます。
- 余裕を持った会議準備
本番10日前頃を目安に、自国の政策を政策提言ペーパーにまとめてもらい、全体で共有します。また、本番7日前頃には事前会合を開催し、大使が政策提言ペーパーの内容を説明し、質疑応答を通じて互いの政策を明確にします。これにより、会議本番での議論がより深まることを目指します。
政策提言ペーパーや事前会合を通じて、本会合直前の負担を軽減し、余裕を持って認識を共有できる会議準備を目指しています。事前会合に参加できない場合でも、他の大使に聞きたい質問を事前に共有していただくことや、議事録や録画の共有を通じてサポートいたしますので、ご安心ください。
- Agora Forum
決議案採択後には、Agora Forumというディスカッションの場を開催し、本会議の振り返りや模擬国連のあり方、自身の成長ポイント、さらには議題についての考えや気づきを、大使人格を離れて対話・意見交換する機会を設けます。
※ あくまでも暫定的なものであり、変更される可能性があります。国割について質問・不安がある方は、ぜひアプライ前メンターでお話ししましょう!
【ペア推奨国】 計18ヵ国
- United States of America
- Canada
- Mexico
- Brazil
- Germany
- France
- United Kingdom
- Italy
- Russia
- Ukraine
- Turkiye
- Saudi Arabia
- United Arab Emirates
- China
- India
- Nigeria
- Poland
- Japan
【シングル可能国】 計22ヵ国
- Argentina
- Columbia
- Venezuela
- Peru
- Cuba
- Jamaica
- Spain
- Greece
- Sweden
- South Africa
- Ethiopia
- Qatar
- Lebanon
- Jordan
- Kenya
- Uganda
- Morocco
- South Korea
- Malaysia
- Indonesia
- Philippines
- Australia
どんな方でも大歓迎ですし、どんな方にも楽しんでいただける会議です。政策立案型会議の最大の魅力のひとつは、自国益と国際益を両立するための新たなアイディアをひらめいた瞬間の高揚感と、各国の理解や協力が積み重なる合意の偉大さに触れられることです。その点において、本会議は、経験の有無や好みの模擬国連のスタイルを問わず、大きな学びと楽しい経験をもたらしてくれるはずです。
例えば、本会議は以下のような方にとっても魅力的であると考えます。
- 模擬国連の競技性を苦手とする人
「誰も置いていかれない、みんなのための模擬国連」を目指し、創造性や協調性を最大限に発揮できる会議を用意しました。安心して議論に加わり、皆さんの頭に眠るあらゆるアイディアを活かしながら、新しい合意形成の面白さを存分に味わってください。
- 模擬国連の競技性が好きな人
交渉術や批判的思考力をフル活用し、「現実味のある最大の国際益」を追求する挑戦ができる会議を用意しました。競技性を楽しむ方にこそ、新たな模擬国連の一面を体験することで得られる学びは大きいはずです。戦略思考や交渉術を新たな視点から磨き、より幅広い外交力を身につけてみませんか。いつもの勝敗を超えた視点から、未知の模擬国連の可能性を一緒に探求していきましょう。
- 模擬国連初心者
「国連会議を体験してみたいけれど、初心者だから不安…」という方に、本会議はぴったりな機会です。模擬国連の醍醐味である国際外交を、一から学びながら体験できるサポート体制を整えています。一緒に国際問題に向き合う仲間と出会いながら、最初に抱いていた「協調的な国際外交」の理想を形にしてみませんか。
- 高校模擬国連経験者
高校時代に培った交渉力や分析力をそのまま活かしつつ、大学以降の模擬国連とのギャップを埋める絶好の場です。高校模擬で感じた達成感や協調性を土台に、新しいレベル感に挑戦することで、よりリアルで高度な議論を体験できるはずです。
- 新しい型の模擬国連に挑戦したい人
本会議は、従来の競技型とはひと味違う「政策立案型会議」に全国大会というスケールで挑戦できる、貴重なチャンスです。自分の殻を破るような新しい議論の方法論や、協調的な合意形成を味わえるのは本会議ならではです。新たな目標や視点が見つかることで、あなた自身も大きく成長できるでしょう。
- 自分の中の模擬国連が何か混乱している人/まだ見えていない人
模擬国連に違和感やモヤモヤを抱えているなら、あえて形式の異なる会議に参加することで、新しい視点からその本質を捉え直すきっかけになります。「みんなが等しく挑戦者」である場だからこそ、気負わずに新しい目標を見つけやすいはずです。模擬国連が自分にとってどういう意義を持つのか、改めて問い直す絶好の機会です。本会議を通じて、自分の軸やビジョンを再発見してみてください。
実際にいま世界では、意見の対立や排他的な動きが強まり、分極化が進んでいます。こうした難しい課題に対して、国際社会として何ができるのか?それを深く考え、自分たちなりの答えを出して他者と話し合えるのが、政策立案型会議の面白さです。私たちは、この会議を通じて、まるでAgoraのような、自由で温かく、誰もが自分のアイデアを気軽に話せる場をつくりたいと考えています。
移民問題は、国や地域によって状況も意見もさまざま。だからこそ、多彩な視点からのアイデアが集まり、ときには小さな衝突や意見の違いがあるかもしれません。でも、その一つひとつが、きっと新しい気づきや理解につながります。あなたの個性や発想で、そんな対立を包摂し、対立を解決に導くプロセスを体験してみませんか?世界をより温かく、そして明るくするヒントが、あなたの中に眠っているかもしれません。
ぜひ、あなたの声を聞かせてください。皆さんと一緒に議論できる日を、心から楽しみにしています!