第25回模擬国連会議関西大会

サイバーセキュリティに関する政府専門家会合

議題・論点解説

 サイバーセキュリティに関する政府専門家会合(通称:GGE)は、サイバー空間に関する議論を行なっている場です。2000年代にかけて陸・海・空・宇宙に続いて第5の戦場とも言われるようになってきた新秩序であるサイバー空間においては情報の発展に伴って、規範の形成の必要性が叫ばれていましたが、サイバー空間の持つ特殊性が故に中々成果物が得られないでいました。
そんな中これまでサイバー空間形成を推し進めてきた中露に対して、ロンドン会議を経て西側諸国が参加意欲を強く示しだしたことや、オバマ大統領就任を経たアメリカがサイバー空間に対してイニシアティブを握ろうとし始めたことから、両極は真っ向から対立することになりました。一見すると会議は破綻に向かうように思えますが、サイバー空間という未知な空間の取り扱いに関する成果物を出さなければいけないという緊迫感及び合意の可能性も互いに感じていた稀有なタイミングでした。また途上国は急激な技術発展を経て自国の状況も加味したサイバー空間利用を求めるようになり、参加国の全てが何かしらの強い合意インセンティブを持っていた会議が本会合であり、国際法適用の可能性などを明記し、秩序形成にあたって大きな一歩を踏み出した会議です。

後にも先にもこの会議ほど各国の合意インセンティブが高く、成果が出た会議はありません。

争点

1.サイバー空間における秩序形成

そもそもサイバー空間においては一般に国境が存在しないとされている中で、主権は存在するのか、仮に存在するとしてその範囲はインフラまでなのか、それとも情報全てを含むのかなど。また、そのような空間に既存の国際法などを適用することができるのか、はたまた新秩序としての新規規範の創設が必要になるのか、などのサイバー空間の秩序に関する議論が行われます。

2.サイバー空間における人権

人権は尊重されなければならないというのは当たり前ではありますが、サイバー空間において言論表現の自由やプライバシーの権利を理由に、言動を野放しにすると危険思想などに繋がることがあるため一概に人権遵守と言うことはできず、人権の尊重と裏腹に存在するリスクへの対処の方法というのを探っていく議論が行われます。また、そもそも人権というのは主権などに優越して絶対的に存在するものなのかなどといったような他の要素との関係性に関する議論も行われます。

3.サイバー空間における犯罪

サイバー空間ならではの犯罪としてサイバー攻撃などがありますが、これは国家規模ではなく個人規模でも行うことができ、かつその際の攻撃というのは目に見えるものではないため、主体や行動が不明確です。よって国家というのはどこまで責任を負わなければならないのか、また逆に当然国家が行う犯罪というのも従来通り存在するため、その際の規律の仕方など、責任の話と結びついた議論が行われます。

4.プラットフォーム形成

サイバー空間においては上記でも既に確認した通り国家以外の個人や民間企業なども主体としてかなり多く見られることから、サイバー空間に纏わる議論において、民間企業やNGOなどが参加アクターとして取り込まれるべきなどといったような議論が行われます。

フロント

会議監督

菊池直樹|大阪大学法学部神戸研究会老メン

議長

 中村ありさ|早稲田大学先進理工学部|早稲田研究会|老メン

秘書官

漆戸梓|同志社大学文化情報学部|京都研究会|老メン

秘書官

大旗大介|横浜国立大学都市化学部|日吉研究会研究会|老メン

秘書官

猪熊澪蘭|立命館アジア太平洋大学サステイナビリティ観光学部|九州支部|老メン

秘書官

山根佑生|大阪大学法学部|神戸研究会|老メン

会議詳細

議題
サイバーセキュリティに関する政府専門家会合

設定議場

第3回国連サイバーGGE

設定日時
2012~2013年

使用言語
公式討議:日本語
非公式討議:日本語
成果文書:日本語

募集人数
25~35名程度

シングルを基本とするがペアも可

向こう岸で見る夢

 最近の模擬国連においては、沢山の問題意識とそれに対するアプローチが見られますよね。

この試みは非常に社会的な意義をもつ一方で、デリからすると少し堅苦しく、模擬国連が大層なものに感じるかもしれません。

そこで僕らは、問題意識を一つと定めそれを行動レベルで規律するのではなく、多様な模擬国連を共存させ合い、そして位相を拡大した形を目指しています。

以下コンセプトの分かりやすい実態としてある“共存“と“拡大“についてご説明します。

まず”共存”について、今日分極化が進み多様な擬国連が存在しますが、変化してきている模擬国連において何か1つの価値が蔑ろにされてしまうことにはもったいなさを感じます。せっかく模擬国連が良い方向に変容してきているのならば、その波に乗じつつ、その上個々の価値観を否定しないように共存を図りたいと思いました。どれかを排斥せずに余すことなく味わえることができて、会議終了後は自己の価値観の変容またはそれへの抗いを体験してみて欲しいというのがコンセプトの1つの要素です。

またこの1つ目の要素を掲げた背景には、昨今の模擬国連の細分化によってジャンルの分類分けが詳細になり、それが進めば進むほどまるでそっくりの結果を作り出す道具のように各会議が予測可能性と平凡さを帯びてきてしまいます。このような現状は、会議に潜む未知性と創作的な意義を失わせているように感じました。そこである種の実験と逸脱と反証のようなものをしてみることができるように共存を掲げています。

また2つ目の要素として、模擬国連とは本来大学生の身分にしては凄くて大層な素敵なことをしていると思うんです。国際法とか国際情勢とかのような普通に過ごしていれば分からなかったであろうことがわかるようになる、とかそういうレベルで楽しさを感じられたり、それを認められたりすると模擬国連を好きになってもらいやすいのかなと思いました。

模擬国連に初めに感じるような、些細な”楽しい”という思いを大切にしたい、そういう意味で拡大を行おうと思ってます。

こういった二つの思いから、現状の模擬国連がこちらの岸だとすると、向こう岸、つまりはいまだ体験できていないような向こう側において、共存と拡大が図られた、棲み分けではない模擬国連という”夢”をデリの皆さんとともに見たいという思いを抱きコンセプトとさせていただきました。

 ・共存の場の提供

勉強会においてはデリ間で、それぞれの思う模擬国連のおもしろさであったりを互いに共有し合い、なにか1個でもいいから実際に自分があまり考えたことのなかったことを、体現してもらいたいと思っています。

例えばですが、普段は公式スピーチなどに力を入れない人も、国家の体現というのを知り、そして実際に徹底してスピーチなどでも体現しようとしてみる、のような事です。

 

・対話のしやすい議題設定

共存の中で想定される価値観として、”対話”がありますが、これがゲーム性によって排斥されることがないように、議論議論は行わず、フロントが提示する論点に従ってインフォーマルを行います。

また議題自体の性質としても、根本の対立こそ民主主義と権威主義や自由市場と保護主義のような分かりあうのが難しい対立になっていますが、議場で発される議論としては、噛み合う側面が多く存在しています。特に規制に関しては規制の必要性は全ての国が認めているため、互いの懸念をいかにして晴らすかに焦点を当てることができます。

また事前会合においてロビイング時間を設け、各国のインフォーマルの調整などを行い、議論の円滑化を行う予定です。

なお、コーカスへの移行にあたっては、インフォーマルで生まれた交渉ポイントなどをしっかりと精査する時間を設けたのちにコーカスへと移行します。

・メンターの充実

メンターはディレクタ・議長/セクの2分制で行います。会議においてデリの皆さんには自立してもらい主体的な享受を行って欲しいので長い時間にわたる並走型のメンターの方がデリとフロント間の交流ができ、かつデリの皆さんの考えなどを深めることができると思っています。

・半勉強会半哲学カフェの対面実施

勉強会よりはもう少し身内意識が強いイメージを持ってもらえれば良いです。それこそ友人達と普段のリサーチで、諸概念の確かめ合いをするように、本来ならば高度な概念を、デリ間で互いに平易に語り合う機会をフロントから設けます。

また半哲学カフェでは、国家を脱ぎ捨てて、ビッグクエスチョンに対してそれぞれの意見の交流(対話)をしてもらいます。

アカデミックさに必ずしも寄せるつもりはなく、議題の性質も相まって非常に日常に近しいかつ対話をすることでの気づきや学びが多そうなクエスチョンに対して雑談のように話してもらいます。

 

追って公開します。

現在自分の中にある好きな模擬国連観を体現したいという人は当然大歓迎です。僕らの会議は個々の多様な価値観というのを前提として設計しているため、幅広く自分の好きな模擬国連観を持った人に来ていただきたいです。

また、模擬国連を最近客観的目線で見てしまっている方や半ば作業っぽくなってると思う方、はたまた模擬国連のどこが楽しいのかまだ分からないという人にも是非とも来ていただきたいです。

純粋に模擬国連という競技を味わえるかつ、より平易に些細な楽しさを担保している会議を作ろうとしているので、新メンの頃に抱いたような模擬国連へのワクワクのようなものを届けられたらと思っております。

その一方で他の価値観を受け入れたくない方、または自己の価値観に揺らぎが起きてほしくない方は合わないかもしれません。よくもわるくも問いかけや発見を行って欲しい会議なので、自分の模擬国連観に問いかけ(懐疑的)をすることができたり、他者の価値観を受け入れようとする姿勢を持っている方に是非とも来ていただきたいです。

 皆さんこんにちは!本会議の会議監督を務めます、神戸研究会老メンの菊池直樹といいます。

参加者の皆様に向けてここまで直接的に話しかけられる機会はないので、なるべく多くの人に寄り添える場にするべく、会議の直接的な広報よりも会議監督の私的な会議創設意図についてお話しさせてもらいます。

自分自身、旧メンになってからというもの、模擬国連がなんだか”ちっぽけな”もののように感じるようになりました。

より正確に表現するなら矮小化に悩まされていました。ここでの矮小化というのは、模擬国連というのを客観的に一つの事象として捉えてしまうことによって本来ある形よりも遥かに小さくそして遥かに主体性を損ねたようなものに感じるということです。

本来はもっと模擬国連って巨大で果てしなくて心躍るものだったのですが、旧メンの頃にはそのように思えなくなっていました。

純粋に競技として楽しんだり、人と話すことに胸躍っていた新メンの頃から段々と、問題意識の解消のために会議に出ては、それ以上でもそれ以下でもない結果と向き合う、の繰り返しでした。

パラダイム化され形示的になった模擬国連においては、競争が図られます。良くも悪くも擬国連を客観視して捉えて、平易に取り扱えるようになることで、それぞれがぞれぞれの言葉で言い表し、人より優れていると思われるような語り口で語ろうとします。そしてそれは、”模擬っておままごとだよね”、”対話って必要?”、といったようなニヒリスト的な語りの助長が起こします。

このような競争に囚われてしまうのはある種仕方がないように感じつつも、どこか面白みがなく八方塞がりのように感じたりもします。そんな中で僕自身が希望を見出したのは偶発性でした。

俯瞰視してしまっている中でも、沢山のデリや価値観との交流そして体現を重ねて、模擬国連の無限性・巨大性を認識しロマンの再発見をし、原点回帰的に楽しさを見つけれるんじゃないかと思いました。

なので、デリの皆様には、この会議において多様かつ広範な模擬国連を喰らうことで、沢山の気づきや、模擬国連という競技の果てしなさを目の前にし、自分は到底まだまだ語りえないと認識することで、主観的に没入して模擬国連を堪能してみてほしいです、知らないことに対して貪欲になっていってほしいと思ってます。

是非とも来てみてください!。お待ちしております

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