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リスボン条約
–欧州同盟条約及び欧州共同体設立条約を改定するリスボン条約-
議題・論点解説
本会議で扱う2009年に発効されたリスボン条約(正式名称「欧州連合条約および欧州共同体設立条約を修正するリスボン条約」)とは1993年に発効されたマーストリヒト条約を始め、これまで作られてきたEUの諸条約を修正したものです。
マーストリヒト条約の発効を受けて発足したEU(欧州連合)は、加盟国数の増加などの要因により、機関をより民主的・効率的に運営していく方法について議論する必要性が出てきました。そこで、加盟国の統合を図りたい国の思いもあり、一度は2005年に「EU憲法条約」という形で既存のEUの諸条約を統合する動きが見られました。しかし、一部の加盟国の国民投票でこの条約の批准が否決されたことで、この試みは幕を閉じたかのように思われていました。ところが、2007年のEU議長国であるドイツの宣言を皮切りに、6月の欧州理事会にて既存の諸条約を統合ではなく、修正する「改革条約」という形で議論が再び動き出し、条約の内容について大筋の合意が生まれました。そして、その後も協議を重ね、同年10月に開催された非公式欧州理事会において、晴れてこのリスボン条約が採択されることとなりました。
2007年6月の時点で条約の内容に関する合意がある程度取られていたこともあり、今会議でデリの皆さんに議論していただく内容はそれまでの議論で合意できなかった部分をさらに細かく詰めるものになっています。具体的には以下の二つの論点について議論していただきます。
①民主主義化に関する規定
EUを民主的に運営するための制度や体制に関する条文について議論していただきます。連邦国家のように加盟国の統合を進めたい国々と、国家主権を強く維持したい国々の対立がある中で、EUにおける民主主義を具体的にどのような制度として実現するのか、対内的な事項についての議論となります。
②外交・安全保障に関する規定
EUの外交及び安全保障に関する規定について議論していただきます。外交・安全保障の分野は加盟国にとって重要性が高い故に、未だ国家主権が強く維持されています。この潮流に対して欧州の統合をどこまで推進していくのか、合意を目指して議論していただきます。
フロント
会議監督
原梨桜|早稲田大学法学部3年|早稲田研究会|老メン
議長・副会議監督
筑本普|早稲田大学文化構想学部3年|早稲田研究会|老メン
議長
曽我菜々美|上智大学法学部3年|四ツ谷研究会|老メン
秘書官
岩瀬彩良|東京外国語大学国際社会学部3年|国立研究会|老メン
秘書官
上村真結子|同志社大学心理学部3年|京都研究会|老メン
秘書官
坪内志栞|東京外国語大学国際日本学部3年|国立研究会|老メン
秘書官
前野且規|同志社大学文学部3年|京都研究会|老メン
会議詳細
議題
リスボン条約
設定議場
欧州理事会
設定日時
2007年10月18日〜19日
使用言語
公式討議:日本語
非公式討議:日本語
成果文書:日本語
募集人数
30〜40名程度
パラレル二議場制
原則としてシングルデリ
Borderless
「EU加盟国が国境を越えて1つになるように、デリの皆さんにはメン齢や研究会の垣根を越えた当会議で相手と自分の境界線を超えていって欲しい。」当会議のコンセプトである「Borderless」にはこのような想いが込められています。
【各国大使として感じる境界線】
模擬国連会議のどこに競技としての面白さを見出すかは、コーカスでの交渉や戦略策定、ロジックバトルなど人によって様々だと思いますが、国際会議のシミュレーションである以上、会議の随所に相手と対話しなければならない場面が生じます。そして無意識のうちに皆さんはこの対話の場において、自分と相手の境界線(相違や懸念点)を理解し、どうすればこの境界線を超えた、合意を目指すことができるのかを考えて行動しているのではないでしょうか。当会議では、自分と相手の境界線を理解し、これを越えるための方法を模索する面白さを、会議設計などを通じてより明確にデリの皆さんに伝えていければと考えています。
【もぎこっかーとして感じる境界線】
これまで周りのデリの知識量に圧倒されてインフォーマルで自信を持って発言ができなかった経験をされた方。コミュニティとしてどこか馴染めなさを感じている方。フロントをうまく頼れない方。模擬国連を続けていると自分と周りを比べた時に感じる境界線が理由で悩むことはよくあると思いますが、このような境界線をデリの皆さんが少しでも超えられる会議にできたらと考えています。
デリの皆さんが充実した会議経験を得られるように、デリとデリの間にある境界線だけでなく、デリとフロントの間にある境界線も超えてサポートを求めやすい環境を整えられるよう我々フロント7人も尽力します!
当会議の一番の特徴は、インフォーマル完結型の会議構造です。インフォーマルとコーカスを両方行う普段の模擬国連会議とは違い、本来の会議ならコーカスに回されてしまう文言調整や軽微な議論もインフォーマルにおいて取り扱い、あくまでもコーカスでは最終調整を行うのみにします。そうすることで、参加者の皆さんには、インフォーマルの中で相手の主張を理解し、そこから相手の懸念点を探り当て、自分の国益と照らし合わせたうえで相手との妥協点を提案する、この一連の対話の流れをインフォーマルで行い、少しずつ合意を積み重ねていくことで会議の帰結に直結する議論を行っていただきます。
また、参加者の皆さんにじっくり議論と向き合っていただけるように、参加国数を普段の会議よりも少し少なめに設定し、いわゆる小・中規模の議場にする予定です。参加形態は原則シングルとなりますが、より多くのデリの皆さんに参加していただけるようにパラレル2議場制(全く同じ議論を2つの議場に分かれて並行して行う制度)で会議を開催いたします。
Austria・Belgium・Czech Republic・France・Germany・Greece・Hungary・Ireland・Italy・Latvia・Netherlands・Poland・Portugal・Sweden・United Kingdom
※国割はアプライ数などの状況により予告なく変更する場合があります。
フロントと一緒にこの会議を作ってくださるデリの皆さんには、インフォーマルで積み重ねた合意が会議の帰結に直結するすこし特殊な会議構造の中で、相手の意見をしっかり聞き、叩きのめす・ただロジックバトルを行うのではなく、対話をする経験をしてほしいと思います。
会議を楽しむためにはEU法など少し複雑な知識も必要になりますが、模擬国連経験があまりない新メン・旧メンの方々でも不安が無いよう、定期的なメンターなどを通じて会議準備の段階からフロントがしっかりサポートします。
今後の模擬国連人生における一つのメルクマールを作りたい新・旧メンの方、インフォーマルの意義を今一度考えてみたい方・インフォーマルでじっくり相手と対話をしてみたい方、模擬国連を続ける中で生じた(会議でも、会議以外でも)悩みをフロントに相談してみたい方、やさしいフロントの雰囲気に惹かれた方、、、是非はらりお会議にて一緒に関西大会を走り抜きましょう!
皆さんのアプライをフロント一同心よりお待ちしております!